
イソトレチノインとは
イソトレチノインは難治性のニキビに対して高い効果を発揮する内服薬であり、欧米では「ニキビ治療の最終兵器」とも呼ばれています。
イソトレチノインはビタミンAの誘導体であり、皮脂腺の活動を抑制し、毛穴の詰まりを防ぎ、ニキビの原因となる炎症を軽減する作用があります。
通常の治療では改善しづらい重度のニキビ、特に結節性痤瘡や嚢胞性痤瘡などに対して顕著な効果を示します。
また、皮脂腺の働きを抑えるため、「顔のテカリ」や「皮脂過剰」、「酒さ」に使うこともあります。
海外では広く認可されていますが、日本では未承認であるため、自費での治療(保険適応外)となります。
イソトレチノインの効果
イソトレチノインの最大の特徴は、その高い治療効果にあります。
保険診療での一般的なニキビ治療に限界を感じている方に特におすすめです。
《皮脂分泌の抑制》 | 過剰な皮脂分泌を60~80%減少させ、脂性肌を改善します |
《毛穴の正常化》 | 角栓の異常な蓄積を防ぎます |
《抗炎症作用》 | ニキビの赤みや炎症を効果的に抑制します |
《ニキビ跡の予防》 | 早期治療によりニキビ跡の形成を予防します |
通常4〜6ヶ月の治療期間で多くの患者さんに顕著な改善が見られ、治療終了後も再発率が低いことが特徴です。
イソトレチノインは単にニキビを一時的に抑えるだけでなく、長期的な肌質の改善ももたらします。
脂性肌に悩む方、毛穴が気になる方にとっても、肌の基礎環境を整える効果が期待できます。
イソトレチノインの副作用
イソトレチノインは治療効果の高い薬剤ですが、いくつかの副作用に注意が必要です。
【よくみられる副作用】
- 唇の乾燥・ひび割れ
- 皮膚の乾燥・かゆみ
- 鼻の乾燥・鼻血
- 目の乾燥(コンタクトが合わないことも)
- 関節や筋肉の軽い痛み
【稀にみられる副作用】
- 気分の落ち込み、イライラ
- 強い頭痛、吐き気、視力の変化
- 全身の発疹、発熱、粘膜のただれ
- 激しい腹痛、血便
当院では定期的な診察と血液検査(検査も自費となります)を行いながら、副作用の出現に細心の注意を払って治療を進めています。
多くの副作用は保湿剤の使用や投与量の調整により対応可能です。
イソトレチノインによるニキビ治療は医師の厳密な管理のもとで行うことで、安全かつ効果的に進めることができます。
イソトレチノインの禁忌
イソトレチノインは以下の方には使用できない、もしくは注意が必要です。
- 妊婦または妊娠の可能性がある
- 授乳中の女性
- 重度の肝機能障害のある方
- 重度の腎機能障害のある方
- 高脂血症治療中の方
- ビタミンA過剰症の方
特に女性の患者さまは、治療前1ヶ月、治療中および治療終了後1ヶ月間は確実な避妊が必要です。
当院では治療開始前に詳細な問診と検査を行い、安全に治療を受けていただける環境を整えています。
イソトレチノインは個人輸入できるの?
イソトレチノインは医師による管理が必要な医療用医薬品であり、正規の入手方法は医療機関での処方に限定されています。
薬事法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)により、一般的な通販サイトでの購入は違法とされています。
また、当院では以下のような観点から、クリニックでの対面診察によるイソトレチノインの処方を行っております。
- 医師による適切な診断なしでの服用は危険
- 定期的な血液検査による安全確認が必要
- 品質や純度が保証されていない製品のリスク
- 副作用発生時に適切な対応が遅れる可能性
効果的かつ安全にニキビ治療を行うためには、医師の管理下でイソトレチノイン治療を受けることが最善です。
イソトレチノインなら札幌市中央区の中央図書館前皮ふ科
当院では、保険診療でのニキビ治療に限界を感じている方に向けて、イソトレチノインによる先進的なニキビ治療を提供しています。
難治性のニキビでお悩みの方、これまでの治療で思うような効果が得られなかった方に特におすすめします。
当院のイソトレチノイン治療の特徴:
- 経験豊富な皮膚科専門医による丁寧な診察と治療計画
- 定期的な血液検査による安全管理
- 副作用対策を含めた総合的なケア
- 個々の症状に合わせた適切な投与量調整
当院ではまずは保険診療でのニキビ治療を最優先としているため、無理にイソトレチノインをおすすめすることはしていません。しかし、保険診療でニキビがなかなか治らない方へは、非常に期待できる薬剤の1つです。
ニキビだけでなく、脂性肌や毛穴の開きにお悩みの方も、イソトレチノイン治療によって肌質そのものを改善できる可能性があります。
「ニキビ」「脂性肌」にお悩みの方、ぜひ一度ご相談ください!